Macに不正ログインされたか確認する方法|自分でできる5つの手順
「席を外している間に、誰かがMacを触ったかもしれない」「知らない場所からのサインイン通知が出た」。そんな不安を感じたとき、Macが本当に不正にログインされたのかを、自分で確かめられるでしょうか。
結論から言うと、確かめられる範囲があります。ただし、Macに標準で残る記録だけで、すべてが分かるわけではありません。この記事では、初心者の方に向けて、自分でできる5つの確認方法と、不審な点が見つかったときの対処、自力で確認できる限界まで、順番に説明します。YouTubeチャンネルのテックスタイルchでも、Macの困りごとを動画で紹介しています。画面を見ながら進めたい方は、あわせてご覧ください。
情報は、2026年10月22日時点で確認できた内容で、メニューの名前は、macOSのバージョンによって少し違う場合があります。
まず結論:確認する5つの場所
早見表
| 順番 | 確認すること | 目安の時間 |
|---|---|---|
| 1 | ログイン履歴(ターミナルのlastコマンド) | 3分 |
| 2 | ユーザとグループに、知らないアカウントがないか | 2分 |
| 3 | 画面共有やリモートログインが、オンになっていないか | 2分 |
| 4 | Apple Accountのデバイス一覧に、見覚えのない端末がないか | 2分 |
| 5 | ログイン項目、プロファイル、権限に、不審なものがないか | 5分 |
5つとも「見るだけ」で済む
どの確認も、設定を変えずに、見るだけで済みます。気になる項目が見つかったときも、すぐには消さず、この記事の「見つかったときの対処」を読んでから、動いてください。
「不正ログイン」は3つに分けて考える
3つのパターン
「Macに不正ログインされた」と一口に言っても、状況は3つに分かれます。確認する場所が、それぞれ違います。
| パターン | 状況 | 主な確認場所 |
|---|---|---|
| 本体への直接ログイン | 誰かが、Macの前で、パスワードを入れてログインした | ログイン履歴、ユーザアカウント |
| ネットワーク経由のログイン | 画面共有やリモートログインを使って、外から入られた | 共有の設定、ログイン履歴 |
| Apple Accountへの不正サインイン | Apple Accountのパスワードを知られ、別の端末からサインインしようとした | Apple Accountのデバイス一覧、サインイン通知 |
通知が出ただけなら、Macは無事かもしれない
「サインインが要求されました」という通知が出ても、Macが乗っ取られたわけではありません。Apple Accountのパスワードを知った第三者が、サインインしようとしている状態で、「許可しない」を押せば、サインインは完了しません。通知への対処は、Apple Account不正ログイン|海外から通知が来たらで説明しています。
自分の家族や同僚の可能性も
「他人に使われた」と感じても、家族や同僚が、一時的に使っただけということもあります。確認する前に、心当たりがないかを、思い出してみてください。
ログイン履歴を見る
ターミナルとは
ターミナルは、文字で命令を入力して、Macを操作するアプリです。「アプリケーション」の中の「ユーティリティ」にあります。ここで使うコマンドは、記録を表示するだけで、設定を変えません。
ログイン履歴を表示する
- 「アプリケーション」→「ユーティリティ」→「ターミナル」を開く
- 次のコマンドを入力して、Returnキーを押す
last | head -20
この命令は、ログインの記録を、新しいものから20行、表示します。ユーザ名、端末の名前、ログインした日時などが、並びます。
表示の読み方
表示される「console」という行は、Macの画面の前で、ログインした記録です。「ttys000」のような名前の行は、ターミナルを開いたときや、ネットワーク経由でログインしたときの記録です。自分がターミナルを使うと、ttysの行が増えます。
見るポイントは、次の3つです。
- 自分が使っていない日時に、ログインの記録がないか
- 知らないユーザ名が、表示されていないか
- リモートログインをオンにしていないのに、ネットワーク経由とみられる記録が、多数出ていないか
起動と終了の記録
次の2つも、あわせて見ると、Macの電源が入っていた時間が分かります。
last reboot
last shutdown
自分が使っていない時間帯に、起動や終了が記録されていたら、誰かが触った可能性があります。
記録には、限りがある
lastコマンドは、システムが保存している記録だけを表示します。古い記録は、消えている場合があります。数週間から数か月前のログインは、表示されないことがあります。記録がないからといって、ログインがなかったとは、言い切れません。
また、Mac操作においてAppleサポートではターミナルの対応(サポート)は行われていないケースがほとんどです。初心者の方はターミナル操作は控えた方がベストです。専門家の元で操作することを推奨いたします。
ユーザアカウントに、知らないものがないか
見る場所
「システム設定」を開き、「ユーザとグループ」をクリックします。Macに登録されているユーザの一覧が、表示されます。
確認するポイント
- 自分や家族が作っていない、知らない名前のユーザがないか
- 「管理者」の権限を持つユーザが、増えていないか
- 「ゲストユーザ」が、オンになっていないか
知らないユーザが見つかった場合、先に、画面の様子を撮影しておくと安心です。削除するのは、あとで、状況を整理してからで、遅くありません。
管理者権限とは
管理者は、Macの設定を変えたり、アプリを入れたりできる、強い権限です。管理者が、身に覚えなく増えているときは、特に注意してください。
リモートで入れる設定が、オンになっていないか
見る場所
「システム設定」→「一般」→「共有」を開きます。ここに、外から、Macにつなぐための設定が、並んでいます。
確認する項目
| 項目 | 意味 |
|---|---|
| 画面共有 | 別の機器から、Macの画面を見て、操作する |
| リモートログイン | 別の機器から、文字の命令でMacに入る |
| リモート管理 | 別の機器から、Macを管理する |
| ファイル共有 | ネットワーク上の機器に、Macのフォルダを見せる |
自分で入れていないなら、オフでよい
これらは、仕事や学校の指示で、使う人もいますが、自分で入れた覚えがなければ、オフにしておくのが、安全です。オンになっている場合は、いつ、誰が、なぜオンにしたのかを、思い出してみてください。
ファイアウォールも確認する
「システム設定」→「ネットワーク」の「ファイアウォール」で、状態を確認できます。ファイアウォールは、外からの不要な通信を、遮断する仕組みです。オフになっていた場合は、オンにすることを、検討してください。
Apple Accountのデバイス一覧と通知
デバイスの一覧を見る
「システム設定」を開き、画面の上にある、自分の名前をクリックします。画面を下に動かすと、サインインしているデバイスの一覧が表示されます。見覚えのないデバイスがないか、確認します。
見覚えのない端末を見つけたら
見覚えのないデバイスをクリックして、「アカウントから削除」を選ぶと、そのデバイスは、アカウントから外れます。ただ、先に、パスワードの変更を済ませたほうが、安全です。順番は、あとの章で説明します。
サインインの通知とメールを見直す
最近、「Apple Accountのサインインが要求されました」という通知や、Appleを名乗るメールが、届いていないか確認します。メールのリンクは押さず、本物かどうかを確かめる方法は、「ご利用のApple Accountによる最近のダウンロードについて」フィッシング詐欺の見分け方で説明しています。
2ファクタ認証を確認する
Apple Accountの2ファクタ認証が、オンになっているかも、あわせて見てください。信頼できる電話番号に、知らない番号が登録されていないかも、確認します。
Macと一緒に使うiPhoneも守る
Macの確認で、Apple Accountの守りを見直したタイミングは、iPhoneもあわせて整える機会です。2026年10月23日に発売される折りたたみのiPhone Duoを予約している方は、端末を守るケースを、選択肢に入れてみてください。
Apple純正の「iPhone Duoケース」は、価格が14,800円で、マットコーティングを施したポリカーボネートの、薄くて軽い2パーツ構造です。開閉する本体を両側から包み込み、内部のマグネットで、MagSafeやQi2の充電にも対応しています。
Amazonでの取り扱いや在庫は、購入前に、商品のページで確認してください。
不審なアプリ・設定・権限
ログイン項目と機能拡張
「システム設定」→「一般」→「ログイン項目と機能拡張」を開きます。Macを起動してログインしたときに、自動で動くアプリの一覧が表示されます。知らないアプリや、名前に覚えがないものがないか、確認してください。
デバイス管理(プロファイル)
プロファイルは、Macの設定を、まとめて変更するためのデータです。「システム設定」→「一般」の「デバイス管理」に、プロファイルが表示されている場合があります。会社や学校のMacではない場合に、身に覚えのないプロファイルがあれば、注意が必要です。
プライバシーの許可
「システム設定」→「プライバシーとセキュリティ」を開き、次の項目に、知らないアプリが許可されていないかを確認します。
- フルディスクアクセス(ほぼすべてのファイルを読める、強い権限)
- 画面収録とシステムオーディオ録音
- アクセシビリティ(Macの操作を、アプリが代行できる権限)
- カメラ、マイク
アクティビティモニタで動作を見る
「アプリケーション」の「ユーティリティ」にある「アクティビティモニタ」で、動いているアプリを一覧で確認できます。CPUを多く使っている、見覚えのないアプリがあれば、名前をメモしておいてください。
カメラとマイクの表示
Macのカメラが使われているときは、緑のインジケータが、マイクが使われているときは、メニューバーに、オレンジの点が表示されます。使っていないのに表示されていないか、ときどき注意してみてください。
見つかったときの対処
順番が大事
不審な点が見つかったときは、次の順番で進めます。
- 画面や設定の様子を、スクリーンショットや、スマートフォンのカメラで記録する
- Wi-Fiや有線の接続を切る(さらに外から操作されるのを、防ぐため)
- 別の端末(iPhoneなど)から、Apple Accountのパスワードを変更する
- Macのログインパスワードを変更する
- 共有の設定(画面共有、リモートログインなど)をオフにする
- 知らないユーザや、不審なアプリ、プロファイルを、削除する
- macOSを最新にする
- 重要なサービス(メール、銀行、決済)のパスワードも、変更する
Macが乗っ取られている場合に、そのMacでパスワードを変えない
Macが、すでに乗っ取られている疑いがあるとき、そのMacの中で入力したパスワードは、盗まれるおそれがあります。パスワードの変更は、安全な別の端末(iPhoneなど)で、行うほうが安心です。
証拠を残す
被害の届け出や、専門家への相談を考えているときは、むやみに設定を変えたり、ファイルを消したりしないほうが、記録が残ります。先に、画面や記録の保存を済ませてから、対処してください。
個人では、判断がつかないとき
どこまでが異常なのか、判断がつかないときや、仕事のMacで、情報の流出が心配なときは、無理に1人で進めず、相談してください。操作に迷うときは、LINEメンバーサポートでご相談いただけます。状況に合わせて、確認する場所をご案内します。
公的な相談窓口
被害が疑われるときは、警察相談専用電話(#9110)や、最寄りの警察署に、相談する方法もあります。お金の被害が出ているときは、カード会社や銀行にも、すぐに連絡してください。
自分で確認できる限界
ログは、すべてを教えてくれない
Macに標準で残る記録は、ログイン・ログアウト、起動・終了、アプリの動作の一部などです。専門のデジタルフォレンジック会社も、標準のログだけでは、すべての操作や、誰が何をしたかまでは、特定できない場合があると説明しています。
記録は、一定期間で消える
lastコマンドで見られる記録や、macOSの統合ログは、保存される期間が限られています。数週間から数か月前のログインは、すでに消えている場合があります。
「異常なし」は、「安全」とは限らない
確認して、異常が見つからなくても、安全だと言い切れるわけではありません。記録が残っていない、あるいは、見つけられなかった可能性もあります。心配が続くときは、パスワードの変更や、設定の見直しを、あわせて行ってください。
専門家に頼む場面
業務のMacで、情報漏えいの疑いがあるときや、犯罪の可能性があるときは、専門の調査会社や、会社の情報システム部門に、相談するのが、確実です。
不正ログインを防ぐ設定
画面のロックを、すぐにかかるように
「システム設定」→「ロック画面」で、スクリーンセーバが始まってから、パスワードを求めるまでの時間を、短くします。席を離れたときに、他人に触られにくくなります。
FileVaultをオンにする
FileVaultは、Macの中身を暗号化して、盗まれたときにも、データを読まれにくくする機能です。「システム設定」→「プライバシーとセキュリティ」から、オンにできます。
共有の設定は、使うときだけ
画面共有やリモートログインは、使うときだけオンにして、使い終わったら、オフに戻します。
Apple AccountとMacの、パスワードを強くする
ほかのサービスと重ならない、長いパスワードにします。2ファクタ認証も、オンにしておいてください。守りの全体像は、個人情報流出から身を守る対策|今優先して確認する5つで説明しています。
ソフトウェアを最新にする
「システム設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」で、macOSを最新にします。自動アップデートも、オンにしておくと、更新の見落としが減ります。
Macの動作が重いと感じたとき
不審なアプリが原因で、Macが重くなる場合もあります。基本の確認は、MacBook AirやMacBook Proが重くなる原因と対処法:基本的な5つの改善ステップで説明しています。
よくある質問(Q&A)
Q1 Macに不正ログインされたか、すぐに分かる方法はありますか?
ターミナルで、「last」コマンドを使うと、ログイン履歴を確認できます。ただ、記録には期間の限りがあり、これだけで、すべてが分かるわけではありません。「ユーザとグループ」「共有」「Apple Accountのデバイス一覧」もあわせて確認してください。
Q2 「サインインが要求されました」の通知が出ました。Macは乗っ取られましたか?
通知が出ただけでは、乗っ取られていません。「許可しない」を押して、確認コードを教えなければ、サインインは完了しません。パスワードを変更しておくと、安心です。
Q3 lastコマンドに、知らない時間のログインがありました。
自分や家族が、使った可能性がないかを、まず思い出してください。心当たりがなければ、パスワードの変更と、共有設定の確認を進めます。判断に迷うときは、LINEメンバーサポートにご相談ください。
Q4 ユーザとグループに、知らないアカウントがありました。すぐに削除していいですか?
先に、画面を撮影して、記録を残してください。そのうえで、パスワードの変更と、共有設定の確認を済ませてから、削除を検討します。慌てて消すと、記録が失われることがあります。
Q5 確認して、異常がなければ、安全ですか?
安全と言い切れません。記録が消えていたり、見つけられなかったりする可能性があります。パスワードの変更や、共有設定の見直しなど、予防の対策を、あわせて行うと安心です。
Q6 Macを初期化すれば、解決しますか?
状況によります。不審なアプリや設定を、すべて消せる場合がありますが、データも消えます。事前に、バックアップを取ってから、検討してください。バックアップに、不審なものが含まれていないかにも、注意が必要です。迷うときは、専門家に相談してください。
まとめ
Macに不正ログインされたかを、確認する方法は、5つあります。どれも、見るだけで、設定を変えずに済みます。
- ログイン履歴: ターミナルの「last」で、見覚えのない日時やユーザを確認する
- ユーザとグループ: 知らないアカウントや、管理者が増えていないか見る
- 共有の設定: 画面共有、リモートログインなどが、自分で入れていないのにオンになっていないか確認する
- Apple Accountのデバイス一覧: 見覚えのない端末がないか見る
- ログイン項目、プロファイル、権限: 不審なアプリや設定がないか確認する
見つかったときは、記録を残してから、別の端末でパスワードを変更し、共有設定や不審なものを整理します。標準のログでは、すべては分からないため、「異常なし」と出ても、予防の設定をあわせて行ってください。
画面を見ながら確認したい方は、テックスタイルchの動画もご覧ください。Macを、安心して使い続けられますように。


