トラッキング拒否はオン?オフ?iPhoneで迷ったときの答え
アプリを開くたびに、「他社のAppやWebサイトを横断してあなたのアクティビティを追跡することを許可しますか?」という画面が出る。「Appにトラッキングしないように要求」と「許可」の2つから選ぶように言われますが、どちらが正解なのか、迷った経験はありませんか。
さらに、設定アプリの中には、「トラッキング」という項目があり、「トラッキング拒否をオンにするのか、オフにするのか」が、分かりにくいという声もよく聞かれます。表示の名前が、「拒否」ではなく「要求を許可」になっているためです。
この記事では、初心者の方に向けて、トラッキングとは何か、オンとオフで何が変わるのか、迷ったときはどちらにすればよいのかを、順番に説明します。先に結論をお伝えすると、個人情報や行動の記録を、あまり広げたくない方は、「Appからのトラッキング要求を許可」を、オフにしておく選択が、分かりやすい選び方です。YouTubeチャンネルのテックスタイルchでも、iPhoneのプライバシー設定を動画で紹介しています。画面を見ながら進めたい方は、あわせてご覧ください。
手順は、Appleの公式サポートの案内をもとにしています。情報は、2026年10月23日時点です。画面の表示は、iOSのバージョンによって、少し違う場合があります。
まず結論:どっちにするか
判断の目安
| あなたの考え | おすすめの設定 |
|---|---|
| 行動の記録を、広告のために使われたくない | 「Appからのトラッキング要求を許可」を、オフにする |
| 迷っている、よく分からない | オフにする(あとからいつでもオンに戻せる) |
| 自分に合った広告が出るほうが、便利に感じる | オンのまま、アプリごとに判断する |
| 特定のアプリだけ、信頼している | オンにしておき、そのアプリだけ許可する |
迷ったときは、オフがおすすめ
オフにしても、アプリの機能は、制限されません。広告も、これまでどおり表示されます。変わるのは、「あなたの行動に合わせた広告」が出にくくなる点です。迷ったら、オフにしておいて、不便を感じたら、オンに戻す、という進め方が、いちばん後悔しにくいです。
注意:「拒否」と「オフ」は、同じ意味
この記事の中で、「トラッキング拒否」とは、アプリが、他社のアプリやWebサイトをまたいで、あなたを追跡することを、断る設定のことです。設定アプリでは、スイッチの名前が「Appからのトラッキング要求を許可」なので、スイッチを「オフ」にすることが、「拒否」にあたります。
設定画面では、どう表示される?
設定アプリの表示
「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「トラッキング」を開くと、いちばん上に、「Appからのトラッキング要求を許可」というスイッチがあります。この下に、これまでにトラッキングの許可を求めたアプリの一覧が、表示されます。
| スイッチの状態 | 意味 |
|---|---|
| オン(緑) | アプリは、トラッキングの許可を、求めることができる |
| オフ(灰色) | すべてのアプリからの要求が、止まる。許可を求める画面も、出なくなる |
アプリを開いたときに出る画面
アプリを初めて開いたときに、「他社のAppやWebサイトを横断してあなたのアクティビティを追跡することを許可しますか?」という画面が出ることがあります。選択肢は、2つです。
- Appにトラッキングしないように要求: 追跡を、断る
- 許可: 追跡を、認める
この画面は、スイッチがオンのときだけ、表示されます。オフのときは、画面自体が出ず、すべて「拒否」になります。
トラッキングとは
Appleの説明
Appleのサポートでは、アプリは、広告やデータブローカーと個人情報を共有する目的で、他社が所有するウェブサイトやアプリをまたいで、ユーザーやiPhoneを追跡する前に、許可を求める必要があると説明しています。データブローカーとは、個人の情報を集めて、ほかの会社に販売する事業者のことです。
具体的には
たとえば、ネットショッピングで見た商品が、別のアプリを開いたときに、広告として表示されることがあります。これは、複数のアプリやWebサイトでの行動が、つなぎ合わされて、広告に使われているためです。この「つなぎ合わせ」が、トラッキングです。
いつから、許可が必要になったのか
この仕組みは、「App Tracking Transparency(アプリのトラッキングの透明性)」と呼ばれ、iOS 14.5から導入されました。それまでは、利用者が気づかないまま、行動が追跡される場面が多くありました。
オフ(拒否)にすると、どうなる?
変わること、変わらないこと
| 項目 | オフにした場合 |
|---|---|
| アプリの機能 | 制限されない。すべて普通に使える |
| 広告の表示 | これまでどおり表示される |
| 広告の内容 | あなたの行動に合わせた広告が、出にくくなる |
| 他社アプリをまたぐ追跡 | 許可されなくなる |
| セキュリティ上の理由などで必要な情報の収集 | 引き続き行われる場合がある |
広告は、なくならない
「トラッキングを断れば、広告が消える」という誤解がありますが、広告は、表示され続けます。変わるのは、広告の「内容」です。自分の興味と関係の薄い広告が出ることが、増える可能性があります。
「追いかけてくる広告」は、減る
一度見ただけの商品の広告が、いつまでも出てくる、という体験は、減ると考えられます。あちこちのアプリで、同じ商品が表示されて、気味が悪い、と感じていた方には、メリットがあります。
情報の収集が、すべて止まるわけではない
トラッキングを断っても、アプリが、アプリの中での使い方などの情報を、まったく集めなくなるわけではありません。セキュリティの目的など、必要な情報の収集は、続く場合があります。詳しくは、Appleの「ユーザーのプライバシーとデータの使用」のページで確認できます。
アプリの運営者の収益への影響
広告の収益が減ることで、無料アプリの運営者が、収益を上げにくくなり、有料化などにつながる可能性が、一般に指摘されています。ただ、これは一般的な見方で、個々のアプリの対応は、それぞれ違います。
許可すると、どうなる?
関心に近い広告が出る
トラッキングを許可すると、行動の記録をもとに、あなたの興味に近い広告が、表示されやすくなります。ウイルスバスターの解説では、トラッキングを許可すること自体に、直接的なセキュリティ上の危険性はないと説明しています。どんな情報が追跡されているかを理解したうえで、必要に応じて、選ぶことが大切です。
気になるのは、「見えにくい」こと
許可した場合、どのアプリが、どんな情報を、どの会社と共有しているのかは、利用者からは分かりにくいです。App Storeのアプリのページにある「Appのプライバシー」という項目の、「ユーザーのトラッキングに使用されるデータ」で、そのアプリが追跡に使う情報の種類を、確認できます。
許可しても、あとで変えられる
一度許可しても、設定から、いつでもオフにできます。許可は、取り消しのきく選択です。
どっちを選ぶ?
一覧表
| タイプ | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 個人情報の扱いに、不安がある | 一括でオフ | 他社アプリをまたぐ追跡を、すべて断れる |
| 設定を細かく考えるのが、苦手 | 一括でオフ | 毎回の判断が、いらない |
| 広告が、いつまでも追いかけてくるのが苦手 | 一括でオフ | 追いかけてくる広告が、減る |
| 無料アプリを、広告で支えたい気持ちがある | オンのまま、信頼できるアプリだけ許可 | 運営者の収益に、協力できる |
| 買い物アプリで、おすすめを活用したい | オンのまま、そのアプリだけ許可 | 自分に合った提案を、受けやすい |
迷ったら「オフ」から始めて、様子を見る
オフにして、数週間使ってみて、広告の内容に不便を感じなければ、そのままで問題ありません。不便なら、オンに戻して、アプリごとに判断する方法もあります。
家族や子どもの端末
お子さんのiPhoneは、保護者が設定を管理している場合があります。スクリーンタイムなどの制限があると、設定が変更できないことがあります。家族の端末の設定は、保護者が、一緒に確認してください。
設定の手順
すべてのアプリを、一括でオフにする
Appleのサポートでは、次の手順が案内されています。
- 「設定」を開く
- 「プライバシーとセキュリティ」をタップする
- 「トラッキング」をタップする
- 画面の上にある「Appからのトラッキング要求を許可」を、オフにする
オフにするときに、すでにトラッキングを許可しているアプリがあると、「Appにトラッキングの停止を要求」か、「トラッキングを許可し続ける」かを選ぶ画面が出ることがあります。すべてのアプリで、追跡を止めたいときは、「Appにトラッキングの停止を要求」を選びます。
アプリごとに、変更する
特定のアプリだけ、許可や拒否を変えたいときは、同じ「トラッキング」の画面の下に表示される、アプリの一覧を使います。アプリ名の右にあるスイッチで、オンとオフを切り替えられます。オンが許可、オフが拒否です。
一覧に出ないアプリの扱い
一覧には、トラッキングの許可を求めたアプリだけが、表示されます。スイッチをオフにしてから入れたアプリは、許可を求める画面が出ないため、一覧に出てこない場合があります。
設定が変更できない、グレーになっているとき
スクリーンタイムの制限や、管理されている端末の設定で、変更できないことがあります。心当たりがなければ、設定のどこを見ればよいか、迷うこともあると思います。そのようなときは、LINEメンバーサポートでご相談いただけます。状況に合わせて、確認する場所をご案内します。
新しいiPhoneを迎えるときの、プライバシー設定
新しいiPhoneを買ったときは、初期設定のあとに、トラッキングの設定を、見直す機会です。最初から「Appからのトラッキング要求を許可」を、オフにしておくと、アプリを入れるたびに、判断する手間が減ります。
2026年10月23日に発売される折りたたみのiPhone Duoを予約している方は、端末を守るケースの準備も、あわせて進めておくと、受け取ったあとに慌てずに済みます。Apple純正の「iPhone Duoケース」は、価格が14,800円で、マットコーティングを施したポリカーボネートの、薄くて軽い2パーツ構造です。開閉する本体を両側から包み込み、内部のマグネットで、MagSafeやQi2の充電にも対応しています。
Amazonでの取り扱いや在庫は、購入前に、商品のページで確認してください。
過去に許可したアプリを見直す
見直す手順
過去に許可したアプリは、一覧に残っています。「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「トラッキング」で、アプリ名の右のスイッチが、オン(緑)になっているものを、確認します。
見直しの優先度が高いアプリ
一般に、SNS、無料のゲーム、クーポン系のアプリは、広告の収益で運営されていることが多いため、見直しの優先度が高いとされています。長く使っていないアプリも、許可が残ったままになっていないかを、確認してください。
使っていないアプリは削除する
使っていないアプリは、トラッキングの許可を残したまま、放置されがちです。削除する前に、アカウントの連携や、課金の契約が残っていないかを確認してから、削除を検討してください。
アプリが追跡に使う情報を確認する
App Storeで、アプリのページを開き、下のほうにある「Appのプライバシー」を見ると、「ユーザーのトラッキングに使用されるデータ」として、そのアプリが、追跡に使うデータの種類を確認できます。ダウンロードする前に、確認しておくと安心です。
トラッキング拒否だけでは、防げないこと
アプリの許可の画面は、広告向けの設定
ここまで説明してきたトラッキングの許可は、他社のアプリやWebサイトをまたいで、追跡する場合の許可です。アプリが、自分のアプリの中での使われ方を記録することや、位置情報、写真、連絡先などの許可は、別の設定になっています。
そのほかに見直したい設定
- 位置情報: アプリごとに、使える条件を絞る
- 写真と連絡先: 必要なアプリだけに許可する
- Safariのプライバシー設定: 閲覧時の追跡を防ぐ設定が、別にあります(画面の表示は、iOSのバージョンで異なります)
- Appleの広告の設定: Apple自身の広告のパーソナライズ設定も、別にあります
守りの全体像を整える
iPhoneの個人情報を守る設定の全体像は、個人情報流出から身を守る対策|今優先して確認する5つで説明しています。また、iOS 27へのアップデート後に見直したい設定は、【iOS 27】更新後に確認したい設定3選|個人情報流出を防ぐでも紹介しています。
「Appプライバシーレポート」で確認する
iOS 15.2以降には、「Appプライバシーレポート」という機能があります。アプリが、写真や位置情報、マイクなどに、いつアクセスしたかを、確認できます。「設定」→「プライバシーとセキュリティ」から、オンにできます。
よくある質問(Q&A)
Q1 「トラッキング拒否」は、オンとオフ、どっちに設定すればいいですか?
設定アプリでは、「Appからのトラッキング要求を許可」というスイッチです。拒否したい場合は、このスイッチを、オフにします。迷ったときや、行動の記録を広げたくないときは、オフがおすすめです。
Q2 オフにすると、アプリが使えなくなりますか?
使えなくなりません。トラッキングを断っても、アプリの機能は制限されません。変わるのは、あなたの行動に合わせた広告が、出にくくなる点です。
Q3 オフにすると、広告が消えますか?
消えません。広告は、これまでどおり表示されます。ただし、自分の興味とは関係の薄い広告が、増える可能性があります。
Q4 一括でオフにしたあと、特定のアプリだけ許可したいです。
「Appからのトラッキング要求を許可」を、オンに戻してから、アプリごとの一覧で、許可したいアプリだけを、オンにします。アプリを開いたときの画面でも、選べます。設定の変更で、迷うときは、LINEメンバーサポートにご相談ください。
Q5 トラッキングを拒否すれば、個人情報は完全に守られますか?
完全には守られません。セキュリティなどの理由で必要な情報の収集は、続く場合があります。位置情報、写真、連絡先の許可は、別の設定です。この記事の「トラッキング拒否だけでは、防げないこと」で、見直したい設定を紹介しています。
Q6 あとから、気が変わったら、戻せますか?
戻せます。「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「トラッキング」で、スイッチを、いつでもオンに戻せます。すでに拒否したアプリの許可も、アプリごとに、あとから変えられます。
まとめ
トラッキング拒否は、設定アプリでは「Appからのトラッキング要求を許可」というスイッチです。拒否したいときは、このスイッチを、オフにします。
- 迷ったら: オフにしておき、不便を感じたら、オンに戻す
- オフにすると: アプリの機能は制限されず、広告も表示される。ただ、行動に合わせた広告が出にくくなる
- 許可するなら: 信頼できるアプリだけ、アプリごとに許可する
- 設定の場所: 「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「トラッキング」
- 注意: トラッキング拒否だけでは、位置情報や写真などの許可は変わらない。ほかの設定も、あわせて見直す
まずは、「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「トラッキング」を開いて、いま、どのアプリが許可されているのかを、確認するところから、始めてみてください。


