- iPhone売却・下取り前の初期化手順|失敗しない10項目
- 作業を始める前に知っておきたい全体の流れ
- 項目1 新しいiPhoneへデータの引っ越しを終わらせる
- 項目2 LINEや認証アプリなど、引き継ぎ設定が必要なものを移す
- 項目3 Apple Watchのペアリングを解除する
- 項目4 「部品と修理の履歴」を確認する
- 項目5 「盗難デバイスの保護」とパスワードを確認する
- ひと息:バックアップや移行で使うケーブルを見直す
- 項目6 AppleCareや補償サービスの扱いを決める
- 項目7 Apple Accountからサインアウトする
- 項目8 「すべてのコンテンツと設定を消去」で初期化する
- 項目9 回線・残債・ネットワーク利用制限を確認する
- 項目10 Apple Accountの「デバイス」一覧から古いiPhoneを外す
- 売却先ごとの注意点
- よくある質問(Q&A)
- まとめ
iPhone売却・下取り前の初期化手順|失敗しない10項目
新しいiPhoneが手元に届くと、これまで使っていたiPhoneをどうするか、気になってきます。売るのか、下取りに出すのか、家族に譲るのか。どの方法を選んでも、手放す前に済ませておきたい作業があります。
初期化のボタンを押せば終わり、と思われがちです。ところが順番を間違えると、買取店で受け付けてもらえなかったり、下取りの店頭で長く待たされたりします。古いiPhoneが自分のApple Accountにつながったまま残ってしまうケースもあります。
この記事では、売却・下取り・譲渡の前にやっておく作業を、10の項目に分けて順番に説明します。YouTubeチャンネルのテックスタイルchでも、iPhoneを手放す前の初期化は何度も取り上げてきたテーマです。動画では伝えきれない細かな注意点を、文章でまとめました。
なお、情報は2026年10月時点で確認したものです。画面の文言はiOSのバージョンによって少し違うことがあるので、迷ったときはAppleの公式サポートページも合わせて見てください。
作業を始める前に知っておきたい全体の流れ
「消す前」と「消した後」に分けて考える
iPhoneの初期化は、画面上では数回のタップで終わります。ただ、その前後にやることがあります。
消す前にやるのは、新しいiPhoneへのデータの引っ越し、Apple Watchの解除、修理履歴の確認、Apple Accountからのサインアウトなどです。消した後にやるのは、回線や契約の整理、Apple Accountに残った古い端末の情報の削除です。
消去を先にしてしまうと、あとから「LINEの引き継ぎを忘れた」「Apple Watchがペアリングされたままだった」と気づいても、戻れないことがあります。この記事の10項目は、そうした失敗が起きにくい並びにしてあります。
準備しておくもの
作業の途中で止まらないよう、次のものを手元に用意しておくと安心です。
- 古いiPhoneと新しいiPhone(どちらも充電を十分に)
- Apple Accountのメールアドレスとパスワード
- iPhoneのパスコード
- Wi-Fi環境
- Apple Watchを使っている人は、Apple Watch本体
特に大切なのは、Apple Accountのパスワードです。初期化の途中で入力を求められるため、忘れているとそこで作業が止まってしまいます。
項目1 新しいiPhoneへデータの引っ越しを終わらせる
クイックスタートで新旧を並べて移す
古いiPhoneがiOS 11以降なら、「クイックスタート」が使えます。2台を近くに置いて画面の案内に従うだけで、写真やアプリ、設定を新しいiPhoneへ引き継げる機能です。新しいiPhoneの初期設定の最初の画面から始められます。
新しいiPhone側の設定の流れは、iPhone 18 Pro初期設定!買ったらやっておきたい10の設定で紹介しています。引っ越しの前後に見ておくと、設定の抜けを防げます。
念のためのバックアップも残しておく
引っ越しが終わっても、古いiPhoneはしばらく手元に置いておく方が安心です。消去したあとで「あの写真がない」と気づいても、元には戻せません。
バックアップの方法は、iCloudを使うやり方と、パソコンを使うやり方があります。iCloudなら、iPhoneだけで完結します。パソコンなら、MacはFinder、WindowsはAppleのアプリ(iTunesなど)を使います。パソコンに保存する方法は、iCloudの容量を気にしなくて済みます。
電話番号が変わる人は要注意
機種変更で電話番号が変わる場合は、Apple Accountの「信頼できる電話番号」に新しい番号を追加しておきます。追加しないまま古い番号が使えなくなると、確認コードを受け取れず、サインインできなくなるおそれがあります。
コードが届かないときの対処は、iPhone紛失・盗難時にiCloudへログインできない!確認コードが受け取れない場合の対処法にまとめています。電話番号を変える予定がある人は、先に目を通しておくと慌てずに済みます。
項目2 LINEや認証アプリなど、引き継ぎ設定が必要なものを移す
LINEは古いiPhone側の操作が必要
クイックスタートで引っ越しをしても、アプリによっては別の引き継ぎ操作が必要です。代表がLINEです。新しい端末でそのまま使うには、古い端末で「アカウント引き継ぎ設定」を先に済ませておきます。
トーク履歴は、バックアップを取っていないと新しい端末に移りません。履歴を残したい人は、消去の前にLINEの設定画面からバックアップを取ってください。
認証アプリ・銀行アプリ・決済アプリ
ログイン時の確認コードを作る認証アプリ(Google Authenticatorなど)は、端末の中にコードの元になる情報を持っています。初期化するとその情報が消え、あとから取り戻せないものがあります。アプリごとに用意されている「機種変更の手順」に沿って、新しい端末へ先に移しておきます。
銀行や証券、キャッシュレス決済のアプリも同様です。機種変更の案内が用意されていることが多いので、公式の案内を確認してから進めると安心です。モバイルSuicaなどの交通系カードも、各社の案内に沿って手続きを行います。
項目3 Apple Watchのペアリングを解除する
先にWatchを解除しておく理由
Apple WatchをiPhoneとペアリングして使っている人は、iPhoneを消去する前にペアリングを解除します。iPhoneを先に消去してしまうと、Watch側の解除に手間がかかることがあります。
解除の際には、Watchの内容のバックアップが作られる仕組みです。新しいiPhoneでWatchを使うときに、この内容を使って復元できます。
解除の手順
iPhoneの「Watch」アプリを開き、「自分のWatch」から対象のWatchを選びます。次に「i」のマークをタップして、「Apple Watchのペアリングを解除」を選びます。途中でApple Accountのパスワードを求められることがあります。
Watchを新しいiPhoneとペアリングし直す場合は、解除が終わってから進めます。
項目4 「部品と修理の履歴」を確認する
見落としやすい「修理を完了」の表示
Appleの下取りでは、「部品と修理の履歴」に「修理を完了」と表示された項目が残っていると、その修理を完了しない限り下取りに出せないとされています。確認する場所は、「設定」→「一般」→「情報」の中にある「部品と修理の履歴」です。
画面やバッテリーを交換したことがある人は
過去に画面やバッテリーの交換をしたことがある人は、特に表示を確認してください。見てから売却先を決めると、当日に断られる心配が減ります。
履歴の表示の意味が分からないときや、修理を完了できずに困ったときは、LINEサポートでご相談いただけます。状況に合わせて、売却先や次の手順を一緒に考えます。
項目5 「盗難デバイスの保護」とパスワードを確認する
店頭下取りでの待ち時間を避ける
Apple Storeで下取りに出すときは、Apple Accountのパスワードが必要になる場面があります。「盗難デバイスの保護」がオンの状態でパスワードを変える必要が出ると、変更後に約1時間の待ち時間(セキュリティ遅延)が入ることがあります。
店頭で長く待つことになると、予定が崩れてしまいます。パスワードが分からない人も、早めに確認しておくと安心です。
自宅でオフにする手順
「設定」→「Face IDとパスコード」→「盗難デバイスの保護」と進み、オフにします。自宅など、いつも使っている場所にいるうちに済ませておくのがコツです。見慣れない場所では、操作に待ち時間が加わる場合があります。
パスワードを思い出せないとき
Apple Accountのパスワードを忘れたときは、リセットの手続きを先に済ませます。リセット後は確認コードが必要になるので、信頼できる電話番号が手元で使える状態かも確認してください。
ひと息:バックアップや移行で使うケーブルを見直す
ここまでで、準備のおよそ半分が終わりました。新しいiPhoneを買ったタイミングは、ケーブルを見直すのにも向いています。
パソコンにバックアップを取るときや、古いiPhoneから新しいiPhoneへ有線で移すときには、充電も同時にできるUSB-Cケーブルが役立ちます。細くて傷んだケーブルだと、途中で接続が切れて、バックアップがやり直しになることがあります。
項目6 AppleCareや補償サービスの扱いを決める
保証は初期化では変わらない
AppleCareなどの保証は、端末の中身を消しても契約そのものは変わりません。売却や譲渡のあとも契約が残ったままになるので、扱いを決めておきます。解約するのか、新しい持ち主に引き継ぐのかは、契約内容によって選べる方法が変わります。
キャリアの補償サービスも確認する
携帯会社の補償サービスは、端末とは別の契約になっていることがあります。売却や下取りで端末が手元からなくなっても、月額の費用がかかり続けることがあるので、契約状況を確認して、必要なら解約や変更の手続きをします。
手続きの方法は会社ごとに違います。マイページや店頭の案内で、手放す前に確認しておくと、請求が続く心配がありません。
項目7 Apple Accountからサインアウトする
サインアウトで「探す」も一緒にオフになる
古いiPhoneを手放す前に、Apple Accountからサインアウトします。サインアウトすると、「探す」の機能やアクティベーションロックも解除されます。アクティベーションロックは、端末が他の人に使われないよう、Apple Accountと端末を結びつけておく仕組みです。これが残ったままだと、次に使う人が端末を使えません。
買取店でも、この状態では受け付けてもらえないのが一般的です。
iOS 26以降は消去も選べる
「設定」を開いて自分の名前をタップし、いちばん下の「サインアウト」を選びます。iOS 26以降では、ここで「このiPhoneを消去」か「消去せずにサインアウト」かを選ぶ画面が出ます。売却や譲渡が目的なら、「消去」を選びます。
画面の表示はiOSのバージョンによって異なる場合があります。iOS 27の画面でも、同じ流れで進められるか確認しながら進めてください。
パスワードやコードを求められたら
サインアウトの途中で、Apple Accountのパスワードを求められます。項目5で確認しておいたパスワードを入力して進めます。
項目8 「すべてのコンテンツと設定を消去」で初期化する
手順は3段階で確認する
ここまで終えたら、いよいよ初期化です。「設定」→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」→「すべてのコンテンツと設定を消去」の順に進みます。
「リセット」と名前が似た項目がありますが、売却や譲渡で選ぶのは「すべてのコンテンツと設定を消去」です。「リセット」の中にある別の項目は、設定を元に戻すだけで、写真や連絡先は残ります。
途中で出る確認画面
画面の指示に沿って、パスコードを入力します。Apple Payに登録したカードや写真、連絡先、アプリなどがすべて消えることを確認する画面が出るので、内容を読んで進みます。「探す」がオンのままの場合は、Apple Accountのパスワードが求められることもあります。
eSIMを使っている場合は、eSIMをどうするかを選ぶ画面が出ます。売却するなら、eSIMも消去する選択になりますが、回線の扱いはキャリアによって違います。新しい端末への移行が済んでいるか、先に確認してから進めてください。
完了の目安
消去が終わると、iPhoneが再起動して、初期設定の画面(「こんにちは」など)が表示されます。この画面が出ていれば、端末の中身は消えています。その先の設定は進めず、そのまま電源を切って手放す準備をします。
項目9 回線・残債・ネットワーク利用制限を確認する
分割払いの残りを確認する
携帯会社の分割払いが残っている端末は、買取店や下取りで扱いが変わることがあります。支払いが遅れると、端末にネットワーク利用制限がかかる場合もあります。まずは残りの回数と金額を、マイページで確認しておきます。
IMEIで利用制限の判定を調べる
IMEIは、端末ごとに割り振られた識別番号です。「設定」→「一般」→「情報」で確認できます。各携帯会社の判定ページにこの番号を入力すると、「○」「△」「×」で利用制限の状況が表示されます。
買取店では、「△」や「×」だと減額や買取不可になることがあります。売る前に、自分の端末の表示を見ておくと安心です。
SIMカードの抜き忘れに注意
物理SIMを使っている人は、初期化の前後でSIMカードを抜いておきます。入れたまま渡してしまうと、回線情報が他の人の手に渡るおそれがあります。SIMロックは、2021年10月以降に販売された端末は原則として解除されています。それ以前の端末は、解除済みかどうかを確認すると、買取の条件が分かりやすくなります。
項目10 Apple Accountの「デバイス」一覧から古いiPhoneを外す
最後の締めくくりとして一覧を整理する
初期化を終えたら、Apple Accountの管理画面(ブラウザからサインイン)を開き、「デバイス」の一覧に古いiPhoneが残っていないか確認します。残っていたら、選んで「アカウントから削除」を実行します。
この作業をしておくと、手放した端末が自分のアカウントと結びついたままになる心配がありません。「信頼できるデバイス」の一覧から外れていることも、あわせて確認します。この操作を行うことでiCloud容量に空きスペースが出来る可能性もあります。
「探す」アプリからも確認できる
別のiPhoneやiPad、パソコンのブラウザから「探す」を開く方法もあります。手放す端末が一覧に出ていれば、そこからも「アカウントから削除」ができます。
売却や下取りの手続きに出す前の最後の確認として、この画面を見ておくと安心です。
売却先ごとの注意点
Apple Storeやオンラインの下取り
Apple Storeの店頭で下取りに出す場合は、消去の最後の手順を、店頭で一緒に進める案内になることがあります。案内は変わる場合があるので、予約時のメールやAppleのページで、事前にどこまで進めておくのかを確認してください。
携帯会社・中古買取店
携帯会社の下取りや、中古買取店への売却では、端末の状態に加えて、初期化済みであることとApple Accountからサインアウト済みであることを求められるのが一般的です。ネットワーク利用制限の判定や、傷の状態によって、金額が変わります。買取条件は店ごとに違うので、持ち込む前に確認すると安心です。
フリマアプリや家族への譲渡
フリマアプリで売る場合や、家族や知人に譲る場合は、写真や説明文にIMEIやシリアル番号が写らないよう気をつけてください。譲る相手には、初期化済みであることと、Apple Accountからサインアウト済みであることを伝えておくと、受け取ったあとのトラブルが減ります。
よくある質問(Q&A)
Q1 初期化すると、iCloudの写真も消えますか?
iPhoneの中のデータは消えますが、iCloudに保存済みのデータそのものは、端末を消去しても残ります。ただし、同期が終わっていない最近の写真や、バックアップに入っていないデータは、消去すると戻せません。消去の前に、iCloudの同期が終わっているかを確認してください。
Q2 Apple Accountのパスワードが分からないときはどうすればいいですか?
先にパスワードのリセットを済ませます。パスワードを変更したあと、安全のために一定時間の待ちが入ることがあります。確認コードが届かないときの対処は、iPhone紛失・盗難時にiCloudへログインできない!確認コードが受け取れない場合の対処法で説明しています。
Q3 Androidなど、他社の端末に乗り換えるときは何か必要ですか?
iPhone以外の端末に乗り換える場合は、iMessageの登録解除が必要になることがあります。解除をしておかないと、乗り換え後にiPhoneからのメッセージが届きにくくなる場合があります。Appleの案内に、手順が載っています。
Q4 バックアップを取らずに初期化してしまいました。戻せますか?
端末の中身は消去すると戻せません。ただ、新しいiPhoneへすでに引っ越しをしている場合や、iCloudにバックアップが残っている場合は、そこから復元できることがあります。まずは新しいiPhoneの中身を確認してください。
Q5 初期化の途中で止まる、エラーが出る場合はどうすればいいですか?
しばらく待っても進まないときは、充電を確認してWi-Fiにつなぎ直します。それでも止まるときや、エラーの表示が消えないときは、無理に進めずに状況を整理するのが先です。LINEサポートから、表示の内容や進んだ手順をお知らせいただければ、状況に合わせてご案内します。
Q6 初期化できているか、あとから確認する方法はありますか?
初期設定の画面(「こんにちは」など)が出ていれば、端末の中身は消えています。Apple Accountの管理画面や「探す」アプリの一覧に、その端末が出ていないことも、あわせて見ておくと安心です。
まとめ
iPhoneを手放す前の作業は、初期化の操作だけを見ると簡単です。ただ、その前後に確認が必要で、順番を守ることが失敗を防ぐ近道になります。この記事の10項目を、順に振り返っておきます。
- 新しいiPhoneへデータを引っ越す(バックアップも残す)
- LINEや認証アプリなど、引き継ぎが必要なものを移す
- Apple Watchのペアリングを解除する
- 「部品と修理の履歴」を確認する
- 「盗難デバイスの保護」とパスワードを確認する
- AppleCareや補償サービスの扱いを決める
- Apple Accountからサインアウトする
- 「すべてのコンテンツと設定を消去」で初期化する
- 回線・残債・ネットワーク利用制限を確認する
- Apple Accountの「デバイス」一覧から古いiPhoneを外す
どの項目も、消去の前に済ませておくと、あとから戻れなくなる心配が減ります。手順を進めていて分からなくなったときは、慌てて操作を続けず、いったん止まって状況を確認してください。
動画で手順を見たい方は、テックスタイルchでも初期化の流れを紹介しています。新しいiPhoneとの入れ替えが、無理なく進みますように。


